個人レッスンのすすめ

コーチが生徒から聞く声No.1は?

頭ではわかるけど体が動かない・・・。

全国調査によると「頭ではわかるけど、体が動かないんです」が多いそうです。
私が生徒にそう言われたら、いつもこうお返しします。

『頭でわかるから、体が動かないんです!』

脳には言語や理論を担う左脳と、イメージを担う右脳があります。
“薔薇”は書けなくても読むことはできます。
それは右脳でイメージで覚えているからです。

「頭ではわかるけど体が動かないんです」は、アドバイスが単なる言葉として左脳に蓄積されているからです。

かえってできない‼

俳優には、“右手と右足が同時に出た” “一歩目が出なかった” などの撮影秘話があります。

普段できていることも意識すると出来なくなります。
いつもとは違う神経経路にインパルスが流れて異常な行動を起こすからです。

“運動焦点に意識焦点を合わせるな” は運動生理学の常識!
だから打つ瞬間に自分に言い聞かせることは逆効果です。

直接的な言葉による指導が良くない、もう一つの理由がここにあります。

練習という言葉の誤用??

練習には矯正練習と反復練習があります。
でも練習というと反復を想像しませんか?

矯正せずに反復することはNG‼

お箸や鉛筆の悪い持ち方と同じです。
矯正せずに反復を積み重ねるから、悪いクセが固まっていきます。

練習するほどヘタになる⁉

あなたが手首をこねる癖があって、50球中20球正しく打てたとします。
その日20球分良い練習になったのではありません。
30球分、こねた打ち方を一層固めてしまったことを忘れてはなりません。

細部を見落としたり怠慢なコーチだったら練習するほどヘタになります。

名コーチは名医!

検査で病気が判っても、治療が間違っていたら治りません。

雑誌の技術特集でも読み漁ればラケットさばきは解ります。

しかし、運動連鎖の中に不調の原因を見つける診断力は、多くの症例をこなさなければ身につきません。
矯正せずに反復を積み重ねるから、悪いクセが固まっていきます。

集団検診・集団治療?

集団レッスンでの診断は、まるで集団検診です!でも集団検診なら、悪いところが見つかれば、精密検査→治療と進みます。
集団レッスンは、集団検診中に治療してもらうようなものです。

悪いフォームの養成所??

欧米では、テニスレッスンと言うと個人レッスンのことを指します。

日本では集団レッスンが主流。
それは良いコーチとコートが少ないからです。
さらに学生バイトまで動員します。

指導内容は生徒のためではなく、バイト学生がやりやすいように歪められています。

また多人数を退屈させないよう流れ作業です。
これではまるで悪いフォームの養成所です。

学校の先生と対比して

集団レッスン最大の欠点は、先生ほどではない『教えっぱなし』と、
先生にあまりない『間違ったままの反復の多さ』です。
個人レッスン最大の長所は、自己評価システム(球出し停止→自己認識→自然治癒力活用)です。

評論家や実況放送やテニスマシン?

集団レッスンではこんなコーチがいっぱいです。

評論家コーチ『手首をこねてますよ!』『手首をこねないで!』と症状だけ唱える
治療法を知らないとこうなります。
実況放送コーチ『ナイスショット!』『惜しい!』と
ボールの行方だけ唱える
診断も治療もできない場合の逃げ道です。
音声付マシン『ボールを見て!』『足を動かして!』と
補助的アドバイスしか言えない(無害だが益無し)
診断も治療もできない場合のもう一つの逃げ道です。

個人レッスンは高い?

集団クラスでは、欠席者が重なって個人レッスンになった時「えぇ〜!」と不満の声が上がりますが、
ELITEコース生は「やったぁ〜!」と喜びます。
ELITE生は個人レッスンのビフォーアフターの劇的さを知っているからです。

集団レッスンは最少費用は少し安いですが、球数もアドバイス量も少ないため、料金/球、料金/アドバイスは割高です。
技術的上達に限れば、集団レッスン60分・月4回と個人レッスン20分・1回が同じくらいです。

個人レッスンとの併用がおすすめ!

集団レッスンは、早く楽しさを味わえます。
また個人レッスンではできない実践練習や試合形式の練習ができます。
友達やライバルができる良さもあります。

したがって集団レッスンから個人レッスンへの乗り換えを薦めているわけではありません。
“悪いクセがあるな” “上達が遅いな”と感じたら個人レッスンを追加してください。

もし大会参戦を考えているなら、個人レッスン併用は不可欠です。

同じやるなら高見を!

スカイツリーで例えると、集団レッスンはソラマチ商店街。
個人レッスンは展望エレベーター。
集団レッスンは登れても7階止まり。それでもそこそこ楽しいです。

でもそこまで行ったら、それ以上に登るワクワク感と展望デッキからの眺めを体験したくないですか?
ジュニアなら展望デッキは、何層にも上を増設できます!