最近、チューンナップの問合せが連日のようにあります。
それに対応して、WEBサイトのチューンナップ部門を更新しました。
WEBサイトは全て、長男幸大の手によります。
頼れる奴です。
そのチューンナップ。
お客様との電話やメールが、テニスの技術に及ぶことがあります。
ラケットは、その手前の骨や筋肉に隷属すべき運動連鎖の最端の骨です。
それを加工するなら、手前の骨や筋肉の動きも加工すべきこともあるでしょう。
しかし私は、打ち方への具体的アドバイスは避けます。
球出し矯正を伴わない言葉は、越権行為と認識しているからです。
『お金を出さないなら教えないよ』ではありません。
一言が、改善の薬にもなり、混乱を招く毒にもなるからです。
その意味で
テニス専門店の究極のサービスとは？
『ガット張り』『チューンナップ』『個人レッスン』の融合。
私は32年前、質の高い『ガット張り』『個人レッスン』を掲げて開業しました。
テニスの理想郷として、コートのある専門店をテニストピアと命名しました。
しかし伊良原氏と出会って、本物の『チューンナップ』の不足を知りました。
その究極のサービスを受けているのは、本校全国級ジュニアだけです。
ガット張り(ラケット購入含む), チューンナップ, レッスンの3品目の内
80%のお客様が単品目購入、15%のお客様が二品目購入です。
お客様のリクエストが、各品目に対する私のスキルを磨きます。
そのスキルが三位一体となって、全国級ジュニアをサポートします。
コートという実験室で得られた情報が、各品目に活かされます。
一昨日、みなみが旧REVO V3.0から新REVO V3.0に買い換えました。
みなみと言えは、ブレード98Sのチューンナップで苦労させられた子です。
この子、一見ボォーとしてますがラケットへの感性は鋭いのです。
ガット経日変化にブレード98Sを見限り、旧REVO V3.0に戻していました。
旧REVO V3.0は緊急時のスペアにする予定です。
前チューンナップは2回目のため、張上後で未張上データがありません。
今回は、買増しに備えて、未張上データを保持しておく必要があります。
私は「打ちやすければ美観はどうでもよい」とは正反対の性格です。
レッドテープのグロメット内蔵は当然！
見えないウレタン部の外科的措置ですら美観を追求します。
一本目は控え目に加重してみました。
理由は二つ。
張上前から張上後の3スペックを推察して揃える困難さ。
前回施したエンド拡張加工をしないことによる静的バランス差。
その差は、直後のレッスンで、不審なミスを生みました。
やはり、みなみの身体能力は、340g以上を要求します。
一日預かって調整です。
動的バランス補正に、レッドテープを外から貼り増ししました。
静的バランス補正に、ウェイトをグリップ内に埋め増ししました。
前チューンナップに完全一致しました。
その夜、みなみのあのミスは解消しました。
すぐさま、2本目の新REVO V3.0に取りかかりました。
この2本の新REVO V3.0、同ロットながら当然、元のスペックが違います。
従って、加重すべき量も部位も異なります。
レッドテープとウェイトを完全内蔵し、張上げ後、測定器へ。
動的バランス±0、静的バランス±0、重量0.3g差！
美観とスペック一致を達成しました。
レッドテープの貼り付いた1本目は次回張替え時に内蔵します。
ちなみに、この新REVO V3.0、振動が激減しています。
特に先端部の飛びが飛躍的に改善されています。
あまりに新REVOが良いなら旧REVOのG2→G3加工は中止です。
また得たスキルと情報に、私は満面の笑顔で、2本目を手渡しました。
しかし余韻に浸る間はありません。
チューンナップ希望ラケットが、三件同時に届いています。
