チューンナップのネット依頼が引っ切り無しです。
そんな今日の仕事は、27.5inchから27.25inchへの短尺化でした。
ウレタン成型を伴わないチューンナップはホッとします。
とはいえ、決して気を抜けません。
お預かりした2本のアエロプロドライブが張上りです。
張上りの場合、変形チェックが欠かせません。
このアエロプロドライブ!
実に変形しやすいラケットなのです。
案の定、2本のフレーム部内寸に、縦約2mmの変形差がありました。
もし
1mm切り過ぎれば、27.21inchとなります。
2mm切り過ぎれば、27.17inchとなります。
写真から見てとれますか?
今回の変形は全長で約1mm差でした。
アエロプロドライブは、縦糸による応力が、横変形に変な挙動を起こします。
トップ部が膨らむ特質があります。
その特質に添い、縦内寸約2mm差は、全長約1mm差となって出現していました。
1mmなら安心?
とんでもない!
スウィングウェイトを1〜3変動させます。
体感上、しなり量を微妙に変えます。
二年前、安鳩方のREVO X2.0+短尺化の際にしたこと。
それは、1mmづつカット&試打の繰り返し。
しなりとスウィートスポットのベストマッチ27.2inchにたどり着きました。
今回、全長と変形を精査してエンドから0.25inchカットすることにしました。
始めからそうすれば良かったのでは?
これまた、とんでもない!
全長1mmなんて、製造品質基準内の誤差ですからっ!
これからチューンナップを依頼される方へお薦めします。
理想的な手順はこうです。
①ガットを切らずに発送して、張上げ済みのデータを収集してもらう。
②ガットを切った未張上げデータを収集して、チューンナップしてもらう。
③ガットを張上げ後のデータを収集してもらう。
先日のピュアストライク100のチューンナップのことです。
重量バランス調整の他に、張上りの変形有無の調査の要望がありました。
開けてびっくりダンボール。
7mmも変形させられていました。
詳しいデータ取得と変形精査と正確なガット張りを組み合わせてはいかがですか?