巷に「トピア打ち」なる言葉があるそうです。
それはフラットサーブを指しているようです?
もしそうなら、美名返上をお願いしなければなりません。
その由縁などを書かせて頂きます。
あれは、ベッカー, グラフ, サンプラスがやっていたサーブです。
目立ちませんがビランデル、日本では宮内美澄もそうです。
前腕の内転を強調したか、上腕の内旋を強調したか、惰性を少し許容したかで
列挙したプロの様相が異なりますが。
また、振り降ろしているように見える選手も、大なり小なり必ずやっている動作です。
そしてあのサーブの指導法を学んだのは、プロコーチ養成講座「プロテニス大学」でした。
民間人のアメリカンテニススクール創始者の村井洋一氏が開いたものですが秀逸でした。
テニストピア創業期に学んだそれは
その後いくつかの他の理論を融合させて発展させたことは事実です。
しかし「トピア打ち」と私が考案した理論のように言われるのは光栄に過ぎます。
あのサーブは、前腕の内転を最終動作として運動連鎖を構築できたら、超高速化します。
しかし下半身からの運動連鎖の構築を怠ると、特に前腕を痛める危険があります。
また、大会での実戦配備までに長い年月を要します。
さらに、運動連鎖が壊れやすくて、メンテナンスの時間食い虫です。
その上、セカンドサーブには不向きなため、回転系サーブの同時開拓が必須です。
むしろそちらの開拓の方が大変かも知れません。
一方ジュニア育成界は
早くストローク力を磨いて戦績を出したい親やコーチの思いが強く
また、多人数を集めてのグループレッスンが主流です。
長時間の個人レッスンを要求するあのサーブに手を染めるコーチは少数派となるでしょう。
私の場合、初心者にあのサーブを習得させるのは困難ではなくなってきました。
しかし中上級者のメンテナンスには今でも苦労します。
一大会毎に、ひどい場合は数セット毎に、実に様々な運動連鎖のずれ方を生じるからです。
熟達した私でも、触らなくていい部分をいじってしまったり
小さな部品を見落としてしまったりすることが稀にあります。
大会毎の仕上がり状況を判断しての、異種サーブの戦術的, 戦略的コーディネートの采配に神経をすり減らします。
本人はもっと、すり減らしているに違いありません。
みなみの最近の戦績は、フラットに苦しみ、スピンに苦しみ、両立に苦しんで、やっと一定の水準を超えた成果です。
長身と相まっての大躍進を期待しています。
菜那子は、みなみ以上のステージに来ているので、戦績につながることを期待しています。
萌百子、鈴蘭も歴代ジュニアと比べたら、早いペースで登っているので、身長の伸びと下半身の強化に期待しています。
歩輝のサーブも随分高見まで登ってきたので、そろそろ戦績を期待しています。
私の手を離れた安鳩方には、サーブが後退しないことを切に祈っています。