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騒厳な引退セレモニー

私は昨秋テニスコーチを半分引退しました。
半分とはジュニア入門クラスをです。

私は全国選手を14名輩出しました。
その内単複合わせて5名を優勝させました。
※入賞を入れると7名

とすると、私は育成専門コーチ?
いいえ、私は入門期のジュニアを教えるのも好きです。
その17名って、全員園児とか小一から入って来た子ですから。
最初を大切に教えたからこその全国でしたから。

高石市庭球連盟の戸堂名誉会長が、私をこう紹介してくれたことがあります。
「この人は全国選手を育てるのが上手いコーチですが、初心者の子供を教えるのも上手いんです。」
私への最高の褒め言葉だと思います。

私はその意味もあり、ほぼ二代目に委ねたのですが、人数の増えた入門クラスをアシストしておりました。

コーチの話を三分の一を聞き逃す子がいたとします。
ここでのコーチの対策は二つです。
◯三倍熱を入れて伝える。
◯聞かずに出来ないのは自己責任だと割り切る。

究極の選択ではなく、二者はバランスを取るべきものです。
しかし私は積極的な前者タイプです。
出来ない子を何とか引き上げてやろうとします。
それで失敗しました。

入門クラスに、しばしば悪循環に陥る子がいました。
「聞かない」→「出来ない」
「出来ない」→「あきらめる」
「あきらめる」→「聞かない」

しかし‥
やる気を引き出すと結構出来た子です。
出来るとニタっと照れくさそうに笑うのが可愛い子でした。

ある日その子は‥
2週続きでネットに出る課題マッチに苦戦して暗い顔で帰りました。

翌週私は‥
他にもボレーが苦手な子がいたのと、危険回避の練習なので、指導に熱を入れました。
顔の正面の打ち方を入念に。
それが出来ればネットに出るのが怖くなくなるからです。

すると参観中のその子のお母さんが‥
コートに入場し。
私の指導を非難し。
我が子を連れて帰られました。

二代目幸大コーチからこう言われました。
「お父さんのやり方は昭和的だ。」
「現代には通用しない。」

「そうだな」は私の中にもありました。
なのでその日を機に私は入門クラスから引退しました。

騒厳な引退セレモニーでした。
それなりに輝かしいと思っていたコーチ人生です。
「その幕切れがこれか!」と一時期落ち込みました。

しかし今では、私の背中を引退へと押してくれた、このお母さんに感謝しています。
昭和的コーチのもとでテニスに負の印象を持ってしまう他の例の出現の根を絶ってくれたのですから。
もちろん自責の念はずっと持ち続けています。
笑顔を引き出すどころか、苦い思い出を作ってしまったのですから。

離脱に際して、嘘や作り話を吹聴する人がいます。
本校や当店に限らずです。
そうではなく、嘘偽りなく語ってくれたことにも感謝しています。

私を慕ってついて来てくれた愛美(高校卒業)が3月でテニストピア卒業です。
愛美の卒業を受けて、私は育成コースからも引退となります。

この結果、私たち夫婦の不完全週休2日制が、4月から完全化することになりました。
今月納車のバイクNC750Xとのセカンドライフが充実します。
個人的には『人間万事塞翁が馬』の吉です。

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この記事を書いた人

代表のアバター 代表 テニストピア

ジュニア指導者とチューンナップ職人の二足のワラジを履く者です。

このブログは相乗効果でそれぞれの道を極めてきた道標です。

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