先の記事で、私はBRIDGESTONEカスタマイズ試打の問題点を三点指摘しました。
しかし私は基本的にBRIDGESTONEの試打の考え方に賛成です。
問題点の記事には、私の逆説的思想が込められています。
この試打会は二面のコートで行われました。
一面はラケット選定
①数回の素振りを加速度センサーで解析して、推奨機種が選定されます。
②3スペックの①の機種を打ち比べ、トラックマンの解析でカスタマイズを推奨されます。
スウィング速度,軌道の解析は緻密ながら、選定根拠はシンプルな模様です。
フラット派かスピン派か、非力ヒッターかパワーヒッターかです。
私は機種選定はこの程度でも良いと思っています。
その根拠はこのブログをつぶさにお読み頂けている方にはお解り頂けるでしょう。
ラケットは「機種よりもスペック」だからです。
それは今回のBRIDGESTONE試打会のもう一面にも答えがあります。
もう一面は打球感比較
ここで同じ機種を「まあまあ良いなぁ」〜「全然あかんなぁ」と感じます。
スペックに大きな段階の差があるため、顕著に判かります。
これは、私の育成ジュニアの、5g,3kg:㎤の差に対する評価の実例にも通じます。
チューンナップ過程で、同一ラケットへの評価が30分で激変します。
『全然あかんっ 何やっても入らへん』が『メチャいい 何やっても入る』に変わる例。
『気合いが入ってない』と私に叱られ『レザー巻き替えてから打ちにくいねん』の返答に、元のレザーに巻き戻したらミス解消の例。
極論すれば試打で出した結論はこうかも知れないのです。
「スペックを嫌っただけ」or「スペックを気に入っただけ」
私は慌ただしく店横のコートにレッスンに向かう時、マイラケットが見つからないことがあります。
そんな時、店の試打ラケットを引っつかんで行きます。
その際、気をつけることはツアースペックであること。
急いでいて、中厚〜薄ラケ、正反対の性能を手にする時もあります。
どれも結構うまくレッスンできます。
しかしダメなのは、軽量機種を持って行った時です。
球出しすらコントロールが乱れます。
ラリーをしたらミスを多発します。
そう!「機種よりもスペック」です。
だから吊るしを張っただけのラケットを試打しても無意味だと思うのです。
機種選びは店頭でのコンサルティングで充分であり、買ってからのチューンナップが肝心であると強く思います。
試打の心得をご提示申し上げます。
試打は、ピッタリな機種と出会う作業ではありません!
試打は、全然ダメな物を外す作業です!
試打して、全然ダメな物の中に良いのがあったかも知れません!
試打後のこんな感想は間違っていると豪語しておきます。
『結構良かったです。でもピッタシという感じじゃないんです。もう少し他の機種の試打ラケットを試してピッタシと感じる物を探してみます。』