昨日、調べて欲しいと、プロスタッフ97が持ち込まれました。
有名専門店で同じボンド数で張り替えたものの、前回より異様に硬いとのこと。
変えたことは本革に巻き替えただけとのこと。
さては横圧縮変形させて張られた?
と手に取ってみると、反対に縦圧縮されています。
横1.5mm変形しています。
縦圧縮させて張られると、緩くなるんですが??
考えられる推理は三点。
①前回もっと縦に縮んで張られて柔らかく、今回むしろ変形が減って硬くなった。
②力量の低いストリーガーが張って、今回は大きく変形した。
③本革の重量増で静的バランスがエンドに寄り打球が死んでいる。
①について
有名専門店なのに、なぜ変形したのか?
お客様がご自身で縦横のテンションを指定したそうです。
それは変形しますわ〜!
変形させたい場合を除いて、横糸テンション指定は御法度です。
原形通り張ってもらいたければ、横糸のテンション設定は店の義務です。
変形させたら打球時のフープ変形復元を抑制します。
フープ変形復元を抑制したら飛びを悪化させます。
しかし腕のある店なのなら
横糸指定は変形を生むことは伝えるべきで、それが無かったことは解せません。
今回同じテンション指定で打感が違うことも解せません。
②について
もし、元々原形通り張れない店だとしたら話は変わります。
そんな店には、毎回硬さが変わることは覚悟するべきです。
努力したら毎回100点満点を取ることは可能です。
しかし平均85点しか取れない人は、時に95点、時に75点となります。
不正確な店は不正確の程度は決して一定ではありませんから。
③について
今回、まず原形通り張り替えることになりました。
変形張りは、フレームの寿命を縮めますから、それは正解です。
その上でグリップのウェイト調整を検討することになりました。
私の推察では、張り方より、スペックの変化が原因です。
張り方の悪さはユーザーにはなかなか判りません。
本件は、この後のチューンナップのオファーの有無が決め手です。
無ければ、ガット張りを気に入って頂けた証です。
有れば、チューンナップを信頼して頂いた証です。