たまたま先の記事に関連する出来事です。
他店でチューンナップされたラケットです。
シリコンがぎっしり詰められています。
チューブで内圧をかける製造方式のラケットは中が空洞です。
空洞ゆえに、しばしば異物が浮遊してカラカラと鳴ります。
異物とは、FRP成型クズや、グロメットの隙間から侵入した砂です。
それを取り除くためにエンドにはフタがあります。(↓写真)
(最近はスマートセンサーを取り付ける機能もありますが)
その空洞を利用して詰め物で加重。
私にとっては、それはチューンナップではありません。
チョーヘイソック(腸閉塞)と呼んでおきましょうか‥
雑なシリコン注入ゆえに2本揃えもスペックが揃っていません。
シリコンが少なければ全摘します。
そしてテニストピア品質の加重方式に置き換えます。
しかし、ここまでギッシリだと摘出する気は起こりません。
摘出をオファーされたらやりますが。
別途費用を頂戴します。
三万円積まれても、やりたくない仕事です。
作業が大変だからだけではありません。
これがチューンナップの顔をしていることに腹立たしくて我慢がならないからです。
でも、三万円なんて言えません。
新品が買えますから。
だから、別途料金はせいぜい6,000円です。
このラケットはシリコンをこのままで、テニストピア品質の加重を加えることでご勘弁頂きました。