二本共にずいぶん+αとなっております。
↑のヒュアアエロは意図せず+5〜7kg:㎤に。
↓のSX300は意図的に+11kg:㎤に。
ここで二本を併記した理由は、共有部分があるからです。
それは・・・
FRP一体成型ウェイトの摘出です。
《↑のピュアアエロについて解説します》
重くて辛いとのことで、スペックダウンを承りました。
しかしその重さの主要因は重いハイパーG130を張ったせいでした。
それに副要因として、FRP一体成型ウェイトの位置が絡んでいました。
私の感想もズシッと重くて持っているだけで辛かったです。
これは115〜118ポリに張り替えると解決します。
今より8kg:㎤は落とせますから。
(変形させて張られていたため本来なら10kg:㎤ダウンのはずでしたが)
しかし飛びすぎを抑えるために太いゲージをご愛用とのことでした。
そこで↓のSX300に実施してあるFRP一体成型ウェイト摘出をご提案しました。
それにより重いストリングでも普通に使えるはずです。
実はこのピュアアエロは不適切な位置に鉄板が20gも組み込まれていました。
その摘出は危険な手術なため、従来はご案内しておりません。
このラケットは一般的手術で摘出可能な鉄角材のみの移設と加重に留めていました。
現在はFRP一体成型ウェイト摘出は何例もこなして危険は克服しております。
その術式によって不適切な20gの摘出と移設をした結果、劇的に持ち感か軽くなりました。
後は低静的バランス症候群が気になるだけです。
それは打球テストを承りましたので、レッドテープ内貼りだけで解決するはずです。
《↓のSX300ついて解説します》
通常、11kg:㎤もスウィングウェイトを上げると劇重で使えた物ではありません。
しかしそれを可能にした理由は二点です。
・プラズマピュア118という軽量ストリングを張ること。
・FRP一体成型ウェイト摘出の結果、低静的バランス症候群を発症したこと。
しばらくレッドテープ内貼りで+11kg:㎤を一週間試しました。
疲れが無いことが確認できたので、昨日ストリングが切れたのを機に、グロメット下に仕込み直しました。
ここで低静的バランス症候群についてまた触れておきます。
降り遅れは先重の場合にも起こりますが、先軽の場合にも起こります。
違いは、後者には振り急ぎによるサイドアウトも混じることです。
どちらが厄介かと言うと後者です。
常に降り遅れるなら振り急げば済みます。
と言うより慣れてきます。
しかし後者は振り急げません。
更に球伸び不足や不快な振動がつきまとい、ボレーのオフセンターヒットがエラーに直結します。
SX300の持ち主は左右のストロークのコントロール不足やボレーの凡ミスを私からよく叱られていました。
しかしある時「ラケット貸してみろ!」となり「あれっ??」となったのです。
灯台下暗しでした。
もっと早く気付いてやれば良かったです。
ちなみに、もう一人の育成コース生(中3女)のウルトラツアー95CVTTS-Ⅲ+αのαは+13kg:㎤です。
彼女も、ポラリス120を張っているのでストリングは軽い方です。
しかしウルトラツアー95CVには不適切なFRP一体成型ウェイトなるものが存在しません。
よって最初から低静的バランスに仕上がるラケットです。
ウルトラツアー95には+2kg:㎤の+αをお薦めしているのもそのためです。
ウルトラツアー95系の+αは、お客様によってはもっとUPしても良いかも知れません。
最近は+α用のレッドテープを3セット同梱しておりますが。
彼女の場合も、+αを徐々に増やして行き、思い切って大幅UPしてからストロークのサイドアウトとボレーミスが激減しました。
この記事のように重過ぎや軽過ぎはストリングによって引き起こされます。
TennisTopaSpecをお買上げのお客様はこのことをしっかり心に留めておいてください。
もしイマイチを感じたら是非再調整をご用命ください。