中古ラケットショップで購入された新古品のチューンナップの写真です。
ガットを一度張った形跡がある以外は全くの新品です。
なんでこんな新品が??
オファーは、フェイス部加重と、それに伴う静的バランス調整でした。
グリップエンドのフタを開けるとシリコンがギッシリ!
内圧式なのに、バリ,砂排出の道が塞がれています。
前オーナーはこれを見て売却を決めたんだなと納得しました。
通常、シリコンはいじりません。
摘出は大変ですから。
安易な摘出は後から、ポロポロと剝がれ落ちます。
単なるゴミと考えたら、その度にフタを開けてコンコンしたら済みます。
しかしシリコンは重い!
その度に静的バランスの数値が上昇します。
バリや砂の排出ルートを確保するくらい摘出するなら全摘しなければなりません。
作業は本来の静的バランス調整に全摘に伴う加重が加わっただけではありません。
ウレタンがスカスカなのでエンドキャップ装着の強度確保のため補強を要しました。
本来ならこういうケースはウレタン再成型する方が良いです。
でも、それなら高額チューンナップとなり、新品を買った方がよくなります。
よってこの度は、部分切削加重と補強に留めました。