上図はあくまでもスピンのフィーリングをグラフ化したものです。
一切測定には基づいていません。
硬い張りたてを避けて緩んだ数日後にピークを合わせた例ではありません。
当ジュニアのブレード98S使用の観察リポートから、一定の結論が導き出されました。
Sラケのスピン性能は張りたてが絶品です。
しかし3日間でその感動は急落します。
その後、標準タイプより良好で推移します。
これはガットの縦糸のズレ具合とリンクします。
ガットの試行錯誤のプロセスはこうでした。
1. ブラスト1.25mm×ブラス1.25mm
2. ブラスト1.25mm×アディクション1.30mm
3. ブラスト1.25mm×シンセティック1.30mm
3:の張りたては、縦糸のズレは無抵抗に近く、スピンは強烈でした。
しかし3日で、ズレるものの復元は半減します。
1週間で、ズレにくくなり、復元はより緩慢になります。
Sラケの恩恵を最も受けるのは1日で張り替えるプロでしょう。
一般選手は張って3日間を幻想と認識し、4日目からのベターなスピンの恩恵にあずかるべきでしょう。
そして2週間を賞味期限と割り切るべきでしょう。
しかし、私は1日でガットが切れる女子ジュニアを知ってます。
そういう選手がSラケを使ったら、ある日を境に女ナダルに変身って、ありかもしれません。
なお、ここに登場するブレード98Sはチューンナップにより、重さとバランスを変えてあります。