私がしばしばココに書いている「重さを感じさせない」
それって、どんな仕組みなのでしょう?
よく質問を受けるため、書いておきます。
315g以上のツアー系ラケットにはグリップに30g〜50g鉄や鉛(最近は鉄)が内臓されています。
それを少なくしてあるのが、300g以下の低スペックラケットです。
それを全く〜わずかしか入れていないのが290g未満のレクレーショナルラケットです。
ラケットはグリップしか軽量化できません。
フェイス部は最大2トンにもなるガットの荷重を支えるため軽量化できないからです。
よって軽量ラケットは全て先が重くなります。
しかし315gレベルのツアー系ラケットが十分重いかと言えば、そうではありません。
たいてい、300gレベルのラケットとフレームは共通だからです。
共通じゃなくても、共通モデルに準じて冒険せずに造られます。
冒険せずにって、当たり前です。
メーカーは一部の選手やマニアに用品を提供してくれる慈善事業業者ではありませんから。
一般テニスファン用ラケットを販売してこそ存立します。
そこで、平均点ラケットでは満足いかない方のためにテニストピアSPECがあります。
フェイス部上部に加重して、更にエンド側にも加重したものがテニストピアSPECです。
動的バランス(swing weight)と静的バランスを絶妙に調整してやると、決して重く感じません。
しかし、ここまでは単なる持った感じです。
次にテニスはスウィングの要素が加わります。
動的バランス(swing weight)の高いラケットは、振り出してやれば、あとは勝手にラケットが加速する感覚があります。
軽いカナヅチで釘を打つより、重いカナヅチは楽に釘を打てるように。
もちろん重いラケットを使うには身体全体の運動連鎖の構築を要します。
しかし、軽いラケットを使っていたらいつまで経っても運動連鎖は養われません。
手打ちのままとなることを意味します。
手打ちのテニスは大変疲れます!
どのようなSPECが自分に合うかは運動連鎖の構築の差によります。
現状が手打ちなら、あまり重いのは使えないでしょう。
しかし現状が手打ちだとしても、重いラケットを使っているうちに、手打ちを卒業していくはずです。
テニストピアSPECⅠでも、吊るしのツアーより動的バランス(swing weight)は高いです。
SPEC-Ⅰか吊るしのツアーか迷いどころでしょうが、お迷いならSPEC-Ⅰにしてみてください。
それで味をしめたらSPEC-ⅡやIIIに上げていけば如何ですか?
徐々に上げる場合はお金が掛かりますが、それは授業料とお考えください。