ちょうど、全国ジュニア第1号の橋本吉弘と入れ替わりに、谷野博紀が中3の三学期目前に入門して来ました。
谷野博紀は一日単位で実感できる急成長を見せ、わずかニ年で全日本ジュニアの切符を手にしました。
この遅いスタートからの急成長の鍵は、心技体の見事な正三角形です。
心は、心から慕って付いてきてくれたこと。
体は、本人のたぐい希なる柔軟な身体特性。
技は、橋本吉弘で培ったばかりの私の指導力。
しかし、谷野博紀にも入門の遅さを心から憂いました。
小学生から来ていたら、その正三角錐は、全国大会の表彰台に届いたはずの逸材でしたから。
この全国第一、二号の二人。
後に代わりに私を表彰台の頂点に立たせてくれます。
テニスコーチにとって、ジュニア時代の付き合いを終えた後、結婚披露宴に招待されることは、全国大会に出場することよりも難しいことです。
後ろ足て砂を掛けられることの方が、はるかに多い世界ですから。
披露宴に主賓として招かれてのスピーチは、全国大会の表彰台の優勝スピーチに等しいのです。
それに留まらず、谷野博紀は現在、テニストピアのジュニア育成に無くてはならない存在として、ジュニアの対戦相手を引き受けてくれています。