埼玉国際ジュニア予選1R
萌百子は何度もあったゲームポイントまではフェデラーのように舞いました。
コーチの立場を忘れて一観客として惚れ惚れするほど。
なんで片手バックからそんなウィナーが打てるの?
なんでそんな難しいアプローチが打てるの?
って。
更にブレイク,キープチャンスでは、絶好の浮き球までつかみました。
しかしゲームの仕上げでは凡人のミスを叩きました。
そこをものにしていたら圧勝だったはずでしたが。
これを惜しかったというのは、いささか間違っています。
全ての選手にとって、ゲームポイントは大きな壁です。
フェデラーも、ブレイクチャンスを握る前後で人が変わることがありますから。
ここで私にはディレンマ的反省が起こります。
プロを目指すジュニアの指導に携わるなら‥‥
ただ強いだけではない、格好良さを追求する必要があります。
格好良くなければ、スポンサーの心を動かせませんから。
プロを目指すわけではないジュニアの指導に携わるなら‥‥
格好良さを追求してはならないはずです。
格好良いテニスは、より高い身体能力とメンタルを要しますから。
萌百子がただ惜しかったわけではない理由がここにあります。
かつて私は、強いだけではない英姿颯爽を掲げて安鳩方のテニスを磨きました。
それはまだ、この子達の心には刻まれています。
それ故に、それを継承させるか否かは、難しいテーマです。
記録は残せませんでしたが、身内で記憶を刻んで記念写真に収まりました。