たぶん興味深いであろうチューンナップ事例をご紹介します。
レボCX2.0TTS-Ⅱ変則SPECで、リクエストは三点です。
・操作性を良くしてほしい
・極薄1.20mmシンセティックレザーに巻き替え
・軽量レザー化に伴うTTS-Ⅱの規定重量への調整
何が変則かと言うと‥
前回重量バランス調整せずに本革に巻き替えていたため、重量が5gアップ、静的バランスが6mmダウンとなっておりました。
お話はお伺いしておりませんが次のような状況であったことと推察します。
・重いのに球伸びがしない
・重いから振り遅れる
・重いのに振り急ぎが混じる
・重くて疲れる
お任せ頂いたので、私は次の方針を立てました。
労多くして益少なし→労少なくして益更に少なし
具体的に言うと‥
不快な重さと低静的バランス症候群を発症している→軽さと更なる低静的バランス症候群を発症させる
なんでそんなチューンナップを??
超低静的バランス+高スウィングウェイト化の組合せは、好結果を生む場合があるからです。
※機種によって全然良く無い場合があります。
打球テストを承っていたので最適にスウィングウェイトをUPできるからです。
レッドテープを外せば軽々しさも体感できるようにです。
チューンナップ計画は‥
①超軽量レザー化&規定重量化は、自然に更なる低静的バランスとなる。
②前回摘出を見送っていた一部のウェイトを移設して、更なる低静的バランスにする。
※摘出見送りは低静的バランス症候群を発症しそうだったからです。
②打球テストでレッドテープのフレーム内側貼りによって最適にスウィングウェイトをUPする。
張り上がりの素のままの打球テストの結果は‥
・メチャクチャ軽くなりした
・全く球伸びがしなくなりました
・不快な振動が顕著でした
レッドテープフレーム内側貼り後の打球テストの結果は‥
・適度な持ち感,振り感となりました
・一気に球伸びが増えました
・不快な振動が消えました
本件には超軽量なマイロンマルチを張ることが、低静的バランス症候群の一番の要因であったことは申し加えておきます。
TennisTopiaSpecは第二世代に入っています。
大幅にスウィングウェイトを上げる場合があるということです。
その主たる条件は‥
①ナイロンストリングまたは極細ポリ
②FRP一体成型ウェイトの位置
①だけでも本来ならTennisTopiaSpecはらもっとスウィングウェイトを2〜3kg:㎠高くしておくべきでした。
その点はそれ相応のアピールはして来ましたが。
しかし最近、②が重なるとスウィングウェイトは1グレード高くしても良いくらいになることが増えております。
①と②が重なったお客様は「TennisTopiaSpecなんか全然良くない」と感じていたことでしょう。
このことは最近増えた打球テストで分かってきました。