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【歴史 KAWASAKI〜TRUETENTION時代】ガット張り日本一への道

時代はラケットの激動の嵐!
ウッドからアルミ、FRPへの素材革命と同時進行でラージ革命が起きました。
乱立した種々の形状はストリンガー泣かせでした。
またデカラケは70ポンドを超える希望が多く、張上げ作業中の変形も半端ではありません。

外付けのサイドフィクサー(変形防止器具)も開発されました。
それで張上げ作業中の変形を抑制できたものの、サイドフィクサーの装着位置の微妙な差で大きく変形が変わるため、ストリンガーに、横糸に対して一層の工夫を要求しました。

あの時代は、全機種において仕上がりの変形を手なづけることのできる店は、世に存在しない戦国時代でした。
そんな中、私は全てのラケットを原形通り張れる店になることで日本一のガット張りを目指しました。

初代マシンは開業前から使っていたのKAWASAKI製。
これは当時にして画期的なサイドアームと移動式のフィクサー付でした。
しかし荷重部分の滑りが悩みのタネ。
裏技で軟式ボールを裂いてカバーするのですが、張りが増えてきたため早々に買い換えを余儀なくされました。

二代目マシンはGOSEN製。
油圧式と迷った結果、荷重値の温度誤差を嫌って正確な分銅式を選択しました。
それは分銅式にして初のチャック式で確実な過重が特長でした。
しかし支柱が少し弱いため、kawasaki製で構築した横糸の張り方の財産の再構築を強いられました。
導入半年後、私はサイドフィクサーからヒントを得て、支柱間の縦フィクサーを開発しました。
これは大発明で、サイドフィクサーと相まって飛躍的に張り作業中の変形は抑えられました。
しかし、またもや構築した全ての横糸の張り方の財産の再構築を強いられました。

三代目マシンは、張上げ作業中の縦方向の変形ゼロを誇るマシンのフレームが全周つながったTRUETENTION。
これが縦糸の張力ロスが無いものの、それまでの横糸の張り方はちゃぶ台をひっくり返すほどに否定されました。

またサイドフィクサーは高さ一定のボルト締めタイプのため厚ラケにはワッシャを挟み込む必要がありました。
私はそれを高さ可変式とし、締付を万力式とする治具を開発しました。
これはGOSEN製に対して考案した支柱間フィクサーとは比較にならない大発明!
私はこれを9時3時方向だけでなく、10時2時方向, 8時4時方向にも追加し、8点サポートの鉄壁のマシンに造り上げました。
原形仕上げ精度は0.1〜0.2mmまで高まりました。

しかしこれ・・・
基本設計が常に何カ所も微調整を要する超マニアックなマシン。
メーカー出しを要求される調整部分も多いマシン。
私はそれを全て自分で調整するテクニックを身につけました。
その後、気に入って三台そろえることになります。
その当時、家族全員三台フル稼働の盛況でした。

私は持ち前の器用さと材料力学の見識でマシンを何度も改造しました。
いくつも治具を自作し設計しました。
その度に全ラケットについて、横糸の張り方の再構築を繰り返しました。
その歴史の中で、1mmも変形させず、何本同時に依頼を受けても全く音の変わらない基礎能力を身につけました。

その基礎能力の上で、人にあったガットと張力をチョイスする能力を隣のコートで試打を繰り返すことで磨きました。
私はこのTRUETENTION時代に、当店のガット張りは日本の頂点を極めたと確信しています。

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この記事を書いた人

代表のアバター 代表 テニストピア

ジュニア指導者とチューンナップ職人の二足のワラジを履く者です。

このブログは相乗効果でそれぞれの道を極めてきた道標です。

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